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映画「ガルーダ」を観ました。
タイの映画で「ガルーダ」というSFXをレンタルDVDで借りてきた。もともと置いてあるのを見つけて気にはなっていた劇場未公開の映画。「タイのSFXなんてどうせたいしたことないや」なんて思っていたら意外と面白い。迫力とか、ストーリ的にどうかは別として軽く楽しめるのだ。今までにみたタイ映画は「マッハ!」だけ。タイも香港映画みたいにアクション中心でタイの国技ムエタイをベースにしているイメージがあったが、CGを利用したSFXは未知数。東南アジアにありがちな有名映画のパクリもどの程度かと思っていたがいやみがなく楽しめる。そういえばこの映画のキャッチフレーズは「タイ版ゴジラ」。
ストーリはインドのある場所で、ガルーダの化石が発掘されたことから始まる。しかし、パキスタンの攻撃に会いそのままうやむやに。数年後にタイのバンコクで「生きたガルーダ」が発掘され、インドの発掘を行った考古学者の娘リーナが調査する。しかし、タイ軍の特殊部隊と生き返ったガルーダでややこしい話が展開。あまり書くとネタバレで面白くないのでこのくらいにするが、この主人公リーナを演じるのキュートなインド女性「サラ・レッグ」が気に入ってしまった。 ひとつ気になったのは「アメリカのインチキ機械」「おまえらはフランスとタイのハーフでタイ人じゃない」と米国や欧州への攻撃的人種差別がでてくること。タイの人のイメージはそんなものなのか?どちらかといえば日本人には友好的な国と思っていたが実は外国人に対する排他的ナショナリズムの気持ちをもつているのだろうか? ガルーダとは、インド古代叙事詩(神話)「ラーマヤーナ」に登場する神鳥で、ヒンドゥーの3大神の1つであるヴィシュヌの乗り物であるされている。この神話の内容から蛇を退治する聖鳥として崇拝されている。人間の胴体を持ち、鷲の頭部、嘴、翼、爪を持つ巨大な黄金色に輝く鳥として描かれる。しかし、この映画では肉食会怪獣。一応「神様」とし表現されていたが対応は怪獣扱いだった。 なぜ、タイ映画にガルーダなのか?実はタイは仏教国なのに国の紋章はガルーダなのだ。不思議に思い調べたところ、タイ国王(王室)はヴィシュヌ神の化身として有名なラーマ王子の末裔にあたり、現在のタイ・チャクリー王朝の王様、プーミポン・アドゥンヤデート国王はラーマ 9 世と呼ばれているとのこと。ガルーダは、仏教では仏法を守護する神、八部衆のひとりである迦楼羅(かるら)にあたる。日本に入って天狗となったとされている。ちなみに、八部衆とは天・龍・夜叉・阿修羅・乾闥婆・緊那羅・迦楼羅・摩護羅伽であり、いずれも元々はインドの悪魔鬼神。それが改心して仏教の守護神となったというストーリー。インド系の神様は敵が改心して仲間になったという話がやたら多い。そういえば入谷の鬼子母神もその類だったはず。 私は「ガルーダ」という言葉は初めて海外の仕事をした時に知った。乗った飛行機がインドネシアの国営航空会社のガルーダ・インドネシア航空で、ガルーダとは神鳥、だからガルーダインドネシア航空は落ちないと聞かされた時である。その後、インドの仕事でもともとはインドヒンドゥーの神であることを知る。そして、この映画でタイの紋章であることも知った。 ヒンドゥーの神がイスラムのインドネシアの国営飛行機の名前だったり、仏教国のタイの紋章だったり、アジアの宗教はややこしいね。
by utzutz
| 2005-08-21 15:26
| インドネタ
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