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開発購買
別に購買の人間じゃないけど、この会社に来て購買に出した注文は
「開発購買の推進」そのために現在の仕入先を層別して、パートナー として信頼関係を持って自社の部品加工部門のような役割をして くれる仕入先、たまたま安い時だけ買う仕入先、今後改善の兆候 がみられなければたたききるべき仕入先を見極めること。 その基準は、「技術力」「管理力」「コスト競争力」「社長の熱意」 「社員の熱意=風土」そして、最近のCSRとか、日本版SOX法対応 のための文書化、環境負荷物質対応などある程度は付き合ってくれる ところ。 ISOは今度の一件で小学生でもとれそうなので基準にしない。 また、小さな会社や海外の会社に対しては5Sは無視。これを評価 基準にいれたらみんな出入り禁止にせざる得ない。 とにかく、我々についてきてくれるところ、系列とか業界とか関係 なく探していきたい。(誰か手をあげませんか?) 問題は、その見極めのできる眼をもった人間がいないこと。このまま 行くと私が言い出した責任をとって全部面倒をみなくてはならなくなる。 実際にそんな兆候も現れてきている。 たしかにインドやインドネシアの仕入先や日本の零細企業を知っている のでできなくはないけど・・・ ちなみに開発購買とは、開発段階や企画段階において、必要になると 思われる技術を推定し、それが実現できる仕入先を発掘し、パートナー シップを築いて、いっしょに品質やコストを作りこんでいく手法。 ソレクトロン、フレクトロニクスや最近急成長している台湾・中国の EMSのような短期垂直立ち上げ型、ロット単位の契約というコスト 重視型の仕入先の使い方とは別に、一身同体として長期付き合って いっしょに成長していく仕入先を発掘して必要な技術を最安値で実現 する手法。自動車でいう原価企画、家電・OAでいうコストエンジニア リングのなかで特に調達に特化した手法である。 あくまでも作りこみに重きを置く。ソフトバンクがこのあいだ発表した 台湾の電子部品からの購入オークションという一時のコストダウン ではないのだ。 大型コンピュータのIBMと富士通で、全社が沈み、後者が生き延びた のはまさしく、この開発購買によるもの。 富士通は、パソコンで将来を見据えて技術をもったもしくはもつであろう 無名企業と早い段階から提携してFMVにその技術を投入し、もともと のパソコン規格を作ったIBMや、国産パソコンでダントツのNECを 叩きのめしたのだ。 しかし、この実現のためには調達部門が技術部門並みに専門知識を身に つける必要があり、図面の線1本、要求仕様のことば1つでコストがどう かわるかを知っている人でなくてはならない。 VEやIEの知識を身に着けて、現場を見て現状原価と改善案がでてくる だけの実力が必要。 そして経営者と話をして、工場長と話をして社風を見極め、さらに経営分析 ができなくてはならい。 単に帝国データバングや東京商工リサーチのランキングだけできめるわけには いかないのだ。 しかし、現状は「調達」が何であるかもわかっていないメンバーが多い。 実務をしたことのない人間なのに、実務を教えていくためにはかなりの負荷が 予想される。 別に与えられているミッションは「会社は良くしてね」だけであり、多分、 実現性を考えずにあるべき姿で作られた長期計画目標の達成だ。そのために、 することはそれに耐えうる組織、しくみ、ルールなどの経営インフラを作ること。 だから、特定の部門長で机の座ったままの仕事ではなく何でもありのコンサル 的役割を選んだのだ。 それにしても、どうやってそんな人材を育てていこうかな。
by utzutz
| 2006-10-15 17:25
| サポセン的日記
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